運転者が、走行中にブレーキを行うときに、はじめに目や耳で障害物を認知し、ブレーキをかけるべきだと判断してから、行動を行いますよね? この運転中における認知から操作への動きというのは時間がかかります。 短い間にすべての情報を認識するのは大変難しいことですね?また、車の走行速度や障害物との距離などを判断するときは、自分の判断が実際の速度や距離とは異なることがあるので注意しましょう。 さらに、周囲の環境や運転手の精神状態などによっても判断がいっそうこんなんになるおそれがあります。人間の能力には限界があることを理解した上での運転が求められます。
運転者が危険な状況を把握してからブレーキをかけてきき始めるまで約1秒の時間がかかるといわれています。このことを反応時間といいます。 一秒間に走る距離は、速度が速ければ速いほど長くなり、障害物を避けることが難しくなるので、運転時の速度は控えめにし、ブレーキは常にはやめに行うように心がける必要があります。 反応時間の3段階 反応時間=反射時間+踏み替え時間+踏み込み時間
車を運転するということは体の動きを使わなければ運転は出来ません。 特に視覚からの情報に大幅に頼る割合が非常に高く、視覚の働きは運転者にとってもっとも大切だといえるでしょう。
万国式試視力表を使って測定します。 しかしながら、運転中の視力というのは一転を注視したときの視力とは異なります。運転中は一転を注視しないで、必要に応じてたえず目を動かし、くまなく視界に注意を払う必要があります。とくに運転中の速度が速くなると遠方までの情報を正確に把握する必要があります。情報処理を常に心がけた運転をしましょう。
運転中に動きながら何か物を確認する場合、また、動いているものを見る場合の視力のことを動体視力といいます。静止したまま静止したものを見るときの視力【静止視力】に比べ低くなります。したがって、速度が速くなると視力が低下し、それだけで危険な状況の発見が遅れるということになりかねません。
車の速度が速くなれば速くなるほど、運転者の視野は狭くなり、遠くを注視するようになるために、近くは見えにくくなってしまいます。 したがって、速度を出しすぎると近くから飛び出してくる歩行者や自転さHなどを見落としやすくなるので注意しましょう。
暗いところから急に明るいところへ移動するとはじめはまぶしくてよく視野が確認できない状態になりますが、時間を置くと目がなれてきますね。これを明順応といいます。反対に明るいところから急に暗いところへ入ったときも、最初は何も見えませんが、やがてすこしづつ見えるようになってきます。 これを暗順応といいます。暗順応のほうが明順応よりも時間がかかるようです。